決勝進出

WBC準決勝、韓国×日本戦をTV観戦。たまたまTVつけたらやってたので日本代表を応援しながら観ていましたが、ちょっと韓国の代表選手たちが気の毒に。帰ってから何言われるんだろうか。そういうルールだから仕方ないけどね。
それにしても、んでもって今更書くようなことじゃないけど、準決勝の組み合わせ、変だよね。普通、2次リーグの各組1位は別の組の2位とやるでしょ。

てなことを書いてから、こんな記事を読む。

三球三振させられなかったせいで、すごすごと帰り支度をしなければならないのか。2ストライク1ボールならまだ投手が優位だ。それなのにサヨナラホームランを打たれたかのような気分なのが悔しい。

哀惜の念に耐えられない。いや、張り裂けんばかりの憤りさえ感じる。6試合勝って、たった一度負けただけなのに。口惜しさを胸にしまい、WBC韓国代表チームが見せてくれたこれまでの苦労に拍手を送りたい。

アメリカが主導した今回のWBC。世にも珍しい試合方式のせいで韓国は最大の犠牲者となった。韓国は1次リーグ(アジアラウンド)で日本に3−2で勝った。ベスト8に入った2次リーグでもう一度戦って2−1で勝利した。韓国の2次リーグ成績は3勝。1組の1位として準決勝に進出。一方、日本は1勝2敗で脱落が予想されたが、2次リーグ最終日に米国がメキシコに敗れる波乱があり最小失点の原則によって漁利の利で準決勝に上がった。

ほとんどすべての国際大会では組を2つに分けて進行し、ベスト4が決まったらクロストーナメントで決勝に進む2チームを決める。しかし大会初めての年に無理に欲を出した米国は、同じ組のチーム同士を再び準決勝で戦わせる日程を採択した。2組の最強チーム、ドミニカ共和国に決勝戦まで会わなくて済むように、という意図以外に説明のしようがない。

その結果、韓国は準決勝で日本とまた戦うことになった。1つの大会で同じチームと三度も戦うという、失笑するしかないようなことになった。すでに二度勝った韓国だ。もう一度勝ってあたりまえ、負ければ脱落という滑稽なプレッシャーを抱えて三度目の対日本戦を行った代表チーム。

日本は韓国よりプロ野球の歴史が50年も長い。高校だけで約4700チームもある日本と、50前後しかない韓国では、基本的な資源からして相手にならない。だから客観的な戦力に優れた日本に二度連続で勝ったことさえも奇跡のような出来事だった。

奇跡は三度はやって来なかった。2次リーグ以後2勝2敗の日本が決勝でキューバと試合をすることになった。欲をかいた米国はベスト4にも上がれずに恥をかき、大会最大の波乱を巻き起こして興行を引っ張った韓国は悔しいことに帰り仕度をする羽目になった。WBCの制度的な矛盾が韓国野球100年史の快挙の足を引っ張ったことになる。それでも幸いなことは、韓国野球の隠れた底力は今や全世界から認められたのだ。

試合直後の韓国メディアの書くコラムにしちゃずいぶん冷静だな、と、僕などは思ったものだが、このコラムを取り上げて、「大人気ない」の一言で斬って捨てるblogも。それはそれで大人気ないのではないだろうか。仮の話をしても仕方がないが、日本チームが同じ立場だったら、日本の各スポーツ紙も似たようなことを書いていただろうと思うぞ。

さらに朝鮮日報を巡っていたら、こんなコラムも。
(以下は抜粋)

選手たちは華やかではなかったかもしれないが、基本を忠実に固めたプレー、堅固な守備、決定的な瞬間に集中力を発揮し、お互いに対して献身した。賢明な指揮官の金寅植キム・インシク)監督、宣銅烈コーチを経て、イ・スンヨプ選手まで、地道さと粘り強さを示してくれた。その志高い「品格の野球」が、ベスト4入りの結果よりはるかに誇らしく、魅力的だった。

やっぱ朝鮮日報はこうでなくちゃいけねぇ。試合を見ていた日本人の9割は「品格の野球」の一言に失笑すると思われ。