void氏が読んだら黙ってなさそうなバカコラム

インターネットの世界で戸田奈津子さんの「字幕」は「誤訳が多い」とかなり激しくバッシングされており、「ロード・オブ・ザ・リング」の時は「お祭り」騒ぎになっていました。

しかし原語や文法に忠実に翻訳したとして、必ずしもそれが「おもしろい」とは限りません。

不仲の妻には忠実で自分に懐かないトイ・プードルが、隣の部屋にいる妻の暴言に呼応するかのように唸り声をあげたので「Son of a bitch」と呟きました。「この野郎」と訳すのは芸のない話しです。直訳すれば「雌犬の息子」ですから、犬はすべからく「Son of a bitch」です。ならば妻への皮肉をこめて「よく似てやがるぜ」のほうがより登場人物の気持ちを表すことができるのではないでしょうか。

「bitch」はもっと下品な意味で使われており、このシチュエーションはその暗喩も込めたジョークとなりますが、日本人の世俗や習慣の中で理解しやすいように「演出」するのが「字幕屋」の仕事で、時には「狙った誤訳=超訳」もアリだということです。放送大学NHKの英語講座なら話は別ですがね。

戸田奈津子さんは「確信犯」として「超訳」しています。

全部わざとなんですよね?「すべからく」を「すべて」の意味で使ってるのも、「はなし」が「はなしし」になってるのも、「確信犯」を「故意犯」の意味で使っているのも。これも「超訳=狙った誤訳」ですか?でも日本語をわざわざ誤訳する必要はないと思うんですけどね。
あと、戸田奈津子がロード・オブ・ザ・リングの時に叩かれたのは誤訳が多いからってだけの話じゃないんですけどね。